小説,性癖SS

「それで……、これはどういうおつもりで?」
 金の髪に赤い瞳をした少年は、同様に金の髪を持ちながらも、しかしその瞳の色は青い――自分の姉に向かって、そう言った。

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 小さな主は庭で落ち葉の降るのを眺めながら、夕焼けの手前に飛んでいる鳥の群れの鳴き声を聞いていた。その日はハロウィンの祭が開かれる日であったが、自分が紛れても良いのか、気にしていたのである。

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「……帰るぞ」
 玄関ホールの方に出て溜息まじりに言えば、メイド長が寄ってきて外套を着せ掛け、帰り支度を手伝う。

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「兄上!」
 黒髪に赤目の少年が、嬉しそうに駆け寄ってくる。

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「……あ」
「坊ちゃん。失礼いたしました、坊ちゃんの気配に気づいて、坊ちゃんがドアをお開けになる前に掃除を完了させるべきでした」