イモータル・メイド
小さな主は庭で落ち葉の降るのを眺めながら、夕焼けの手前に飛んでいる鳥の群れの鳴き声を聞いていた。その日はハロウィンの祭が開かれる日であったが、自分が紛れても良いのか、気にしていたのである。
09.金髪赤目の従者
「それで……、これはどういうおつもりで?」
金の髪に赤い瞳をした少年は、同様に金の髪を持ちながらも、しかしその瞳の色は青い――自分の姉に向かって、そう言った。
クリスマスのリース
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大広間の天井から、クリスマスのリースがいくつも下がっている。
緑の葉は鮮やかで、飾りの赤い実の艶やかさや、巻かれた金のリボンがキラキ ...
11.白馬
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叔父から楽しく授業を受けた後、翌日の授業までにやってみるようにと出された課題を解いている最中のことだった。
視界の端に奇妙なものが映 ...
12.乗馬の訓練
「心の中で、何かに焦ってないかい?」
翌日、乗馬の授業がはじまって早々、叔父は小さな主に不思議そうに尋ねた。
「焦り……、ですか……?」
手綱を軽く引いて馬の脚を止め ...